評価基準とその考え方  

INDEX / U.1 利用者やその家族等の意向の尊重 / U.2 人権・プライバシーの確保

.利用者の尊重・保護
.1 利用者やその家族等の意向の尊重
 
.1.1 サービス内容の決定において利用者やその家族等の意向を尊重している。
A) 次の取組の全てを実施している。
 
サービス内容を決定する過程に、利用者やその家族等の意向を反映するための取組がある。
サービス内容を複数から選択できる場合には、決定するための情報を提供している。
選択や決定の際に行うサービス内容の説明は、わかりやすいように図表などを用いている。
利用者が意向や同意を表明できない場合には、第三者が関与を行う制度を活用できるように利用者を支援している。
利用者やその家族等への説明と同意に関するマニュアルを定めている。
B)Aの取組の一部は実施している。
C)Aの取組のいずれも実施していない。

[ポイント]   サービス実施計画の作成にあたって、利用者の意向を聴取し、実施計画にその意向が明示されているなどの具体的な取組が必要となる。
  痴呆性高齢者のような自らの権利を行使し、自衛することが難しい場合には、第三者の関与による権利の代弁・擁護・弁護が確保されることが必要となる。
  利用者やその家族等がサービス内容を理解し、選択することを支援するため、事業所が行う説明から同意に至る標準的な手順を定めていることを評価する。
 重要事項説明書に基づく説明や契約時の利用者やその家族等への説明及び同意
 は当然のこととして、評価の対象としない。
[事  例] 利用者の意向の聴取方法
例: 本人からの聞き取り、アンケートの実施、代弁機能の活用
[用  語]  マニュアル: 提供されるサービスの内容について、利用者やその家族へどのような時に、どのような説明をし、同意を得るかという手順や方法に関して事業所として明文化したものを指す。
 第三者: 事業者、利用者以外の者
 第三者が関与を行う制度: 成年後見制度や地域福祉権利擁護事業等の代弁機能をもつ制度を指す。
 成年後見制度: 痴呆性、知的障害、精神障害などがある人で判断能力の不十分な人が、財産管理や身上監護(介護、施設への入退所などの生活について配慮すること)についての契約や遺産分割などの法律行為を自分で行うことが困難な場合や、悪徳商法などの被害にあわないように保護し、支援する制度で、本人の親族や第三者(弁護士、司法書士、社会福祉士など)が後見人等となる。
 地域福祉権利擁護事業: 精神上の理由により日常生活を営むのに支障がある人が自立した地域生活を継続するため、市町社会福祉協議会が契約に基づき福祉サービスの利用援助や日常的金銭管理を行う。
 支援: 制度の名称・内容・連絡先などのリスト化による紹介や取り次ぎ等を指す。

 

.1.2 利用者やその家族等からの不満や不服を解決するための取組を行っている。
A) 次の取組の全てを実施している。
 
苦情を解決するための仕組みを明らかにしている。
苦情を調停するための委員会(例、苦情解決委員会)などを設置し、委員会などのメンバーに第三者が参加している。
苦情に関するデータを蓄積し、サービス改善に活用している。
B)Aの取組の一部は実施している。
C)Aの取組のいずれも実施していない。

[目  的]   単に他機関の苦情受付窓口を紹介するのみではなく、事業所自体が苦情を受け付けて解決するための仕組みをつくっていることを評価する。
[ポイント]  苦情を受け付ける窓口・担当者の設置→事実確認→解決のための対応検討→解決のための措置、までの標準的な流れを書面等により明らかにし、職員はもちろんのこと、利用者やその家族等が知っていることを評価する。
 公正・中立な解決に向けて、委員会等へは事業所職員及び利用者代表以外の第三者が参加していることを求めている。
 委員会等は常設である必要はなく、必要に応じて開催できるようあらかじめ構成員を定めておくことでもよい。
 不満や不服として意見のあったものの全てのデータを蓄積することは当然のこととして、再発防止に向けた取組へと活かされているものであること。
 利用者が不満や不服に至らない程度の意見を気兼ねなく言え、その意見を事業所へ
橋渡しできるような仕組み(市町の介護相談員の受け入れ、ボランティアの活用
など)を用意することも考慮しなければならない。
[事  例] 苦情解決委員会における苦情解決の方法(例)
[1] 苦情の受付
苦情は面接、電話、書面等により苦情受付担当者が随時受け付ける。
なお、苦情解決委員会の第三者委員に直接苦情を申し出ることもできる。
 





[2] 苦情受付の報告・確認
苦情受付担当者が受け付けた苦情を苦情解決責任者と第三者委員(苦情申出人が第三者委員への報告を拒否した場合を除く)に報告する。
第三者委員は内容を確認し、苦情申出人に対して、報告を受けた旨を通知する。
[3] 苦情解決のための話し合い
苦情解決責任者は苦情申出人と誠意を持って話し合い、解決に努める。
その際苦情申出人は、第三者委員の助言や立会いを求めることができる。
なお、第三者委員の立会いによる話し合いは、次により行う。
1)第三者委員による苦情解決の必要性の確認→ 2)第三者委員による解決案の調整、助言→ 3)話し合いの結果や改善事項等の確認
[4] 県国民健康保険団体連合会相談窓口の紹介。
事業所で解決できない苦情は、県国民健康保険団体連合会を紹介する。
[用  語]  委員会など: 事業所と利用者の当事者間で解決しなかった苦情について、調停を行う組織を指す。
 介護相談員: 施設等介護サービスの提供の場を訪れ、サービスを利用する者等の話を聞き、相談に応じるなどして、施設等サービス提供事業者との橋渡し役になって利用者の疑問や不満を解消するために市町に登録されている者。
 第三者: 事業所職員及び利用者代表以外の者(例:民生委員、弁護士等)

 

.1.3 行事やクラブ活動などへの参加や内容の決定に利用者の意向を尊重している。
A) 次の取組の全てを実施している。
 
行事などへの参加は、利用者の選択に任せている。
利用者の興味がもてる行事などを開催するために、事前又は事後のアンケートなどを実施している。
B)Aの取組の一部は実施している。
C)Aの取組のいずれも実施していない。

[ポイント]  施設は集団生活の場であるが、利用者の意向を尊重した支援に配慮する必要がある。
 行事やクラブ活動などの余暇・生きがいづくりに向けた取組をスケジュール化やルール化した画一的なものとするのではなく、利用者の意向をもとに決定され、自発的な参加が得られるものにすることが必要となる。
 医療施設等の重度の利用者、また重度痴呆の利用者など、「参加や内容の決定」
 が無理な状態の利用者に対しても声をかけるなど、行事やクラブ活動などの余暇、
 生きがいづくりを支援する体制を評価する。
[用  語]  行事: サービス実施計画に位置づけられた機能訓練等を目的としたものではない、レクリエーションやクラブ活動のような任意に参加を求めるものを指す。
[非 該 当] 訪問介護・訪問入浴介護・訪問看護・訪問リハ
通所介護・通所リハ
居宅介護支援・福祉用具貸与

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